グリストラップを放置するおそろしさとは
グリストラップは、法律や保健所より「定期的に適切な方法で清掃すること」が定められています。グリストラップを清掃せずに放置するとどうなってしまうのでしょうか。その危険性を皆様にご紹介いたします。
グリストラップは、法律や保健所より「定期的に適切な方法で清掃すること」が定められています。グリストラップを清掃せずに放置するとどうなってしまうのでしょうか。その危険性を皆様にご紹介いたします。
最初はただの水と廃油が溜まった槽でも、放置するとスカム(油脂汚泥)となり、悪臭・害虫の発生、排水管の詰まりの原因となります。
ここまでの状態になってしまうと、清掃や衛生管理に大きな手間と費用がかかってしまうのです。
グリストラップを原因とする悪臭は、腐敗臭や生ゴミ臭、魚などの生臭さ、油臭などが入り交じった強烈なものです。厨房にこもるばかりか、客席や店外まで漂ってしまう威力を持っています。
職場環境が悪化し、スタッフの作業効率やモチベーションが下がってしまいます。
調理のクオリティが落ちたり、人員がすぐに離職したりといったリスクが考えられます。
一度悪臭を感知されたら、そのお客様がリピートする確率は急降下すると思われます。悪評も広がり、売上低下を招きかねません。
近隣の住民の方や店舗様から苦情が入り、対応に追われてしまいます。通りすがりの人にも感知されてしまうため、エリア全体のイメージ低下が起こり、集客が低下しかねません。
キッチンや厨房の排水管・排水溝・排水槽は、害虫が特に住みやすい環境。グリストラップの清掃を怠ると、害虫発生リスクが急増します。
スタッフのモチベーションが下がり、提供するメニューにも混入する可能性があります。 また、雑菌を持った害虫が厨房を歩き回ることで、調理環境全体が不衛生になってしまう恐れがあります。
フロアや店内を動く害虫を発見されたら、そのお客様はよほどの理由がない限り、リピートはしないと思われます。害虫は悪臭よりも大きなインパクトとなり、店舗経営に大きな打撃を与えかねません。
いわゆる不衛生な繁華街として、レッテルが貼られてしまいます。ゴミの周囲に害虫がいる様子を目撃されたら、潜在的な顧客も取り逃してしまう恐れがあります。
害虫が住みやすい環境は、害虫だけではなく、細菌やウイルスにとっても格好の繁殖場所。コレラ菌・O157・ノロウイルスなどが代表例です。食中毒が発生すると飲食店の社会的責任が問われ、深刻な経営リスクをもたらします。
ゴキブリ | 油や食材カスはゴキブリの大好物。特に腐敗臭があると、様々な隙間からゴキブリの侵入を許します。 |
---|---|
チョウバエ | チョウバエはグリストラップ内の有機物、腐敗した水分を栄養源に発生・生息します。 |
蚊 | 清掃不良の排水槽は蚊の発生源となります。 |
ネズミ | ネズミは下水管や土の中にいることがほとんどですが、グリストラップ内の食べかすや臭いに釣られて厨房に入ってきます。 |
コレラ菌 | コレラ菌に汚染された水、食品などを摂取すると感染リスクが高まります。日本の飲食店においては、発生事例が少ない傾向です。 |
---|---|
赤痢菌 | 非常に感染力の強く、高熱・下痢・嘔吐などを引き起こす病原菌です。手や指、食品など汚染は広範囲に及びます。 |
ペスト菌 | ペスト菌は、ネズミなどのげっ歯類を媒介にして感染・伝染すると言われています。ノミ・接触・飛沫など様々な感染ルートがあります。 |
O157 | 年間を通じて発症しやすいO157は、わずかな数でも感染力強いのが特徴です。大腸で増殖し、腸の粘膜を破壊することで、下痢や腹痛を引き起こします。 |
レジオネラ菌 | 配管や給湯設備の「ぬめり」が、レジオネラ菌の発生・生息リスクを高めます。高齢者やお子さんは免疫力が弱く、レジオネラ肺炎を発症する可能性が高いので、注意しなければいけません。 |
ノロウイルス | ノロウイルスは少量でも、食中毒を引き起こし、下痢・おう吐など急性腸炎の原因となります。実は無症状な方も多く、集団感染のリスクが高いウイルスです。 |